平成24年度第4回志塾「福島に行って交流しよう!」 | 再生日本21


平成24年度第4回志塾「福島に行って交流しよう!」

10月14(日)、福島県喜多方市高郷町揚津という人口140人ほどの集落を訪ね、
稲刈りなどの農業交流を行ないました。
この集落では3年前から村興しのために、「棚田オーナー制度」というのを始め、
色々な農業体験や手作り田舎料理によるもてなしで、
都会の人たちとの交流を図っています。

この集落は福島県の中でも原発からは100キロ以上離れた会津地方にあり、
会津地方の放射線量は首都圏並みなのですが、
それでも「福島」で括られるがために、
風評被害により訪れる人は激減したままです。

今回は手作りで村興しをやろうとしている揚津地区の人達への
ささやかな応援の意味を込めて、
稲刈り・さで掛け(刈った稲を天日干しする)体験をしてきました。

好天に恵まれ、刈った稲の結わえ方も時間とともに段々と身に付いてき、
お昼にはおいしい手作り料理をふんだんにいただき、
充実した一日を過ごせました。
(体にはかなりきましたが)

詳しい報告は、下記小山さんに譲ります。
様子と小山さんのお人柄がよく伝わってくる文章です。

(稻田雅彦)

順調に進む稲刈り作業に笑みもこぼれる(午前中)

参加者感想(一部のみ抜粋)

午前はワイワイ賑やかに稲刈り作業
 
先の10/14(日)に福島県会津喜多方市揚津の集落で、本年度第3弾の標記農業研修が行われました。
 
私たち志塾関係者9名、棚田オーナー関係者およそ20名くらい
(小学生くらいのお子さんのいる家庭数家族、熟年の御夫婦数組、地元のケーブルテレビの皆さんなど)、
地元の農家のおじさん達、お昼の美味しい料理を用意して下さるお母ちゃんたち、
総勢で40名近くだと思います。
 
10時開会のあいさつが主催者からありました。
趣旨の説明と、
「鎌は稲を刈る目的で使います。誤ってご自分の手や指を刈り取らないように」
と丁寧なる説明がありました。
 
早速、のどかな山村の山道を歩いて、5月に田植えして、6月に転ばしの草取りをした田んぼに向かいます。
歩いて15分ほどの景色を見ながらの楽しいひと時です。
田んぼは、およそ9畝程の広さです。たわわに実った稲は、たっぷりと重たそうに穂をつけています。
9月から10月にかけて、東北地方は台風やら前線の活動が盛んで、荒れた天気が続いたそうです。
田んぼの70%近くの稲は横倒しになっています。
 
鎌で稲を刈る人、買った稲を束ねる人それぞれ分かれて作業が始まります。
小学生の女の子たちは、お父さんとワイワイと賑やかに作業しています。
日頃農作業に慣れていない私たちは、30分もすると汗をかき始め、1時間たつと疲れを感じます。
残りの稲穂を見渡しては、まだまだだなとがんばりました。

自然農法体験に続いて参加の風間さん

私は主に稲を束ねる作業を行いました。稲をおよそ8株束ねて、古い藁で丸めます。
見様見真似でぎこちない丸め方ですが、コツを覚えると上手くできるようになりました。

地元の方に束ね方を教わります(中:稻田、右上:高見、右下:平田)

少し慣れてきたかな(左:小山、右:平田)

大勢の皆さんで声をかけながらの稲刈り作業です。
丸めた束は、3段ほどの干しざおにかけて干します。
干せない束は、4束を一つにして、藁で丸めて、稲穂を上にして、四本足で立たせます。

四本足で立てるとこんな感じ

盛りだくさんのおいしい手作り田舎料理
そんなこんなで12時を回るころ、午前の作業は終わりました。
作業が終わって、だいぶ汗をかき、長靴もぬかるみにはまってドロドロになりました。
仕事が一つ終わり、解放されたルンルン気分で
おばちゃんの作った美味しい料理を期待しつつ、ゆっくり歩いて、集会所に戻ります。
集会場の座敷では、すでに大勢の人でいっぱいです。
バイキング方式で、野菜てんぷら、サラダ、煮物、おしんこ、漬物、芋料理、野菜カレー、手作り納豆等、
大皿が10皿以上並んでいます。ご飯、みそ汁も食べ放題です。ノンアルコールビール、ジュースもあります。
今回は、座敷は食べる場所が確保できないので、外のテントでいただきました。
ノンアルコールビールがおいしい。
わたしは、料理2皿いただき、おなかいっぱいになりました。

ノンアルコールビールで乾杯!


グビ~、うまい~


これが料理です。盛りだくさんで腹いっぱい!

(ランチの風景)

間もなく、午後の作業が始まります。
午後の作業は、はじめに志塾の稻田さんが今年から稲作をしているおよそ4畝程の田んぼを。
続いて福島県内にお住まいのK氏の同じくらいの広さの田んぼを行います。
こちらの田んぼは、さらに稲がお昼寝状態です。
鎌を持ち、稲を刈る人は、苦労します。
わたしは、こちらでも、稲を束ねることを主に行いました。
参加者は、みな黙々と作業をしています。

やってみると、この作業はなかなかきついものです。
現在では、手作業で稲を刈る人はまれだそうです。
空調つきの大型コンバインで、稲を刈り取りながら、脱穀して、稲わらは、粉々に粉砕して、田んぼにまかれます。
ですから、地元揚津の農家の皆さんも、「稲束を作るのは上手くねーンだ」とおっしゃっていました。

作業も慣れて、1時間ほどで終わりました。K氏の田んぼも同じように作業をしました。
3時を少し回った頃、稲刈り作業は終わりました。
午前よりも汗をかいていました。
終わったという満足感と、これ以上作業をしなくてもよいという開放感で嬉しくなりました。

稲がこんなに寝ちゃってます(左:渡辺、右:平田)

 

山々の秋の景色はやさしい
 
周囲の景色を見渡すと、山々の秋の景色がやさしく感じられます。
山や草の茂みには、熊が出るから、入らないようにと朝注意があったことを思い出しました。
午後の田んぼは、マムシや蛇もいるから気をつけてねと言われました。
熊、蛇、など動物たちも、冬の準備に、食欲旺盛になっているのでしょう。
考えてみれば、私たち人間も食料確保の為に本来は秋の稲刈りをしたのです。
動物たちの行為も、人間の行いも、大きな違いはないようにさえも思えてきます。

作業が終わり、集会場に帰ります

    

集会場に戻ると、お茶やおにぎり、料理がテントの下のテーブルに並んでいます。
ごちそうになりました。
本部テントでは、焼き芋がよい香りを漂わせて焼きあがっています。
これもほおばります。
お土産にどっさりと大型サツマイモをいただきました。
個人的に地元の野菜をお土産に買いました。
 
間もなく閉会式です。集落の代表の方が、
「11月は、収穫祭です。美味しい物をたくさん用意していますので、ご参加ください」と挨拶をされました。
11月も、「万障繰り合わせて参加するぞー」……私は思いました。。
参加者は三々五々、「お疲れ様、11月に逢いましょう」と挨拶を交わしながら、それぞれの地に帰ってゆきます。
少々疲れましたが、充実の稲刈り作業でした。
 
追伸――露天風呂で裸の付き合い
 
帰りに、近くの高郷の湯に志塾の皆さんと入って汗を流しました。露天風呂気持ちよかったです。
裸の付き合いもいいものですね。

(小山嘉治)

    

杉家(吉田松陰の生家)の家法「田畑のことをみずからし給ふ」
 
10/14は福島県喜多方市高郷町揚津 の稲刈り・さで掛けの手伝いをしてきました。
 
私は今回鎌で刈る作業はせず、ずっと稲穂を束ねる作業を練習を兼ねてやっていました。
刈り取った稲穂を二、三掴みくらい藁で一束にし、干しやすい状態にしていきます。
最初この藁で結ぶ結び方が意外と難しく、少しコツをつかむのに時間がかかりましたが、
地元の方の手さばきを見ながら何とか覚えました。
結わえた稲は竿に引っかけ(ここで結わえる時のコツの意味がでてくるのですが)、
余った稲は四つ束ねて地べたに立てていきます。
しばらくこの状態で天日干しをして乾燥させます。

結わえるのがなかなか上手な平田母

   

お昼は朝から地元の方が用意して下さった
地元の野菜を使った手料理を頂きました。
「田舎の料理は初めてだべ?」と聞かれましたが、
米沢の実家や山形の祖父母の家ではいつも食べている味に近かったので、
田舎料理に対する特別な感動というものは正直ありませんでした(笑)。
ですが、地元の方が推していた今の時期のトマトや、手作り納豆、野菜カレーなどは特筆するものがあり、
舌をうならせる美味しさでした。
ここでとれた米で作られたご飯の美味さは言うまでもありません。
 
食べ過ぎに苦しみながら午後の作業もこなし、
稲刈りは15時半頃無事に終わり、おいしいおにぎりとサツマイモを手みやげに解散となりました。

秋の黄金色の田んぼを見るのが好きですが、今回はその重みを手にずっしりと感じました。
米が日本の経済の中心だったことを考えると、
ざくざく実っている稲穂が大判小判のじゃらじゃらとついた金のなる木のようにも見えてきます。
この作業の繰り返しが日本の歴史です。
数千年前ぐらいから行われてきたと考えると感慨深いものがあります。
 
今回初めて収穫部分のみ体験しましたが、自分で食べる物は自分で作ることも夢ではないような気がしてきました
(全行程は大変だとは思いますが)。

吉田松陰の生家、杉家の家法にある
「第六に田畠の事を親(みずか)らし給ふの類なり」
という言葉を思い出しながら汗を流した一日でした。

(平田誉典)

地元の方と談笑する平田父(左側の旗のすぐ右、クリーム色のシャツの方)

    

トマトが本当のトマトの味
 

真剣な表情で稲を束ねる髙見さん

去る10月14日(日)、福島県喜多方市へ行き、稲刈りを体験してきました。
1週間経ち、筋肉痛がやっと消えたところで、遅ればせながら感想を書いています。
 
昨年の6月、同じ棚田で草取りを経験しており、1年4か月ぶりの訪問です。
昨年は、原発事故から3か月後ということもあり、参加者の顔には心なしか不安な様子が見てとれました。
その中、草取りの後、志塾生の加藤直哉さんが放射能についての講義をされ、
参加者全員が真剣に聞き入っていたことを思い出します。
 
今年は、皆さん、にこやかな表情をされていました。
棚田は、秋の気配が漂い、半袖では寒い位の陽気でした。
20数人の参加者で3枚の棚田の稲刈りをしましたが、初めての私には、3枚目に取りかかる時は、結構きつかったです。
刈った稲を藁で括って束にし、さで掛けをしました。
さで掛けってなんだろうと思っていましたが、私の故郷でいう、はさ掛けのことだとわかりました。
稲を天日干しするため材木を縦横に組んで稲架を作り、その横木に稲束を挟むのですが、
今や農家でもさで掛けをしたことが無い人が、増えているそうです。
 
農業体験で最大の楽しみは、昼食です。ご飯も、おかずも、味噌汁もとてもおいしかった。
トマトが本当のトマトの味なのです。
つい食べ過ぎてしまいました。

地元の皆さんには、大変お世話になりました。
貴重な体験ができました。ありがとうございました。

(髙見裕二)

 

おまけ

お昼休憩時、SLが走ってくるのが見えました。